BOSS-PAN
act.1
act.2
act.3
act.4
act.5
act.6
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番外 馴れ初め
act.5 変動
-変態値-
高橋涼介 ★★★★★★★★☆☆ 【かなり…】
車の中。
「…おにいちゃん、なんでたくみのあし、さわるの?」
そこは二人だけの世界。
狭い密閉された空間の中、響くのは鼓動のようなエンジン音だけ。
「うん?拓海があんまり可愛いから。触りたくなるんだ」
さわさわ。運転中のはずの涼介は左手でギアチェンジをしながら、合間に拓海の太ももに手を這わせている。
それは紛れもなく、痴漢行為でしかない情景だ。
「…くすぐったいよ」
指の感触に、拓海は身動ぎするが、体を固定させるバケットシートではそれはあまり適わず、涼介の手の動きを阻む事にはならなかった。
「拓海は触られるの嫌?」
確信犯的に甘く密やかに、流し目で拓海を見る。その色気のある表情に、子供とはいえ美的感覚はマトモな拓海は、頬を真っ赤に染めて、俯いたまま首を横に振った。
「…やじゃない」
……早く押し倒してぇな…。
もはや大人の分別も、一般常識人としての理性も崩壊し、欲望と本能のままに突き進む男は、街道沿いの派手なネオンのホテルにチラチラと視線を動かした。
…このまま拓海を連れ込んで、
『拓海、ほら、きれいなお城だろう?俺と一緒にここに入ってみないか?きっと楽しいよ?』
と言えば、無邪気な拓海はきっと、
『うん。ここゆうえんちみたい。おにいちゃんとはいるー』
と頷くだろうな。確かにここはワンダーランド。夢あふれる遊園地だ。だが対象年齢が子供ではなく大人だって事だけどな…フフフ…。
拓海を連れ込んで、めくるめく大人の遊技場で遊興に耽る自分たちを妄想する涼介。
だがそんな挙動不審すぎる涼介に、無邪気な子供といえど、いや子供だからこそ本能的に何か不穏な気配を察したのだろう。
拓海の顔が強張り、そして涼介を不安そうに見つめる。
その視線に暫く気付かず、涼介は脳内で妄想の限りを楽しんだが、やがて泣きそうな拓海の声で我に返った。
「…おにいちゃん…なんか…こわい、よ?」
「………!!」
脅えた拓海の表情。その顔に、涼介の変態モードのスイッチがOFFになった。
…ハッ!俺は何て妄想を…こんな拓海を脅えさせて…俺は鬼畜か?!
すぐに涼介は常識人の顔を取り戻し、拓海に向かい苦悩の残る顔で苦笑を見せた。
「……拓海、ごめんな。お兄ちゃん、恐かったな。もうしないよ。だから許してくれる?」
太ももを撫でていた手を離し、再びシフトレバーに固定させる。
元に戻った雰囲気と、優しいお兄ちゃんの顔に戻った涼介に、拓海は安心したようにほっと息を吐き、口元を緩めそして微笑んだ。
「うん、ゆるすー」
安堵する涼介。さっきまでの妖しげな紫は消え、今は健全なミントの空気が車内に広がった。
だが。
「おにいちゃん、もうあし、さわらなくていいの?」
「えっ?!…あ、ああ。運転中だからね」
「ふーん…たくみ、もっとさわってほしかったな…」
…だからな、拓海。
お願いだから俺の股間を勃たせるなよ!?
そう冷や汗とともに心の中でシャウトする、犯罪ギリギリの男は彗星のごとく、この密閉空間から開放されるべく車を走らせた。
拓海を預かってまだ三日。
その間に涼介の忍耐値はもう擦り切れる寸前。理性ははや崩壊の時を迎えている。
まさか、三日前には、今自分がこんな状況に陥っているだなんて予想すらしていなかった涼介だ。
自分はストイックで、冷静沈着な男なのだと自負もしていた。
だがこの子悪魔…いや、愛の天使…いやいや、甘い甘い砂糖菓子のような拓海の前では、それらは全て崩れ去り、新たな自分よコンニチハ、だ。
しかも彼にとって、その新たな自分の目覚めは、かなり甘美な誘惑でもあるのだ。
それを踏み留める…まるで荒野のイエスのような難行だ。
飢え彷徨うイエスに悪魔は誘惑の声をかけた。
それにイエスは毅然とこう叫んだ。
『人はパンによって生きるにあらず。悪魔よ、退け!!』
今の涼介の心境は、その悪魔の誘惑を受けるイエスの如く。
涼介だって叫びたい。
子悪魔拓海の無自覚な魅惑の世界への誘惑。
それに毅然と、
『拓海、一人でお風呂ぐらい入りなさい!!』
……と。
だが。
「おにいちゃーん、はやくー。おふろさめちゃうよー?」
湯船に浸かりながら自分を呼ぶ愛らしい声。
その声に涼介は…
「今すぐ行くよ、拓海!」
今日も喜び勇んで駆けつけてしまうのだ。
そして。
そして――。
彼はとうとう禁断の実を口にしてしまうのだった…。
湯船に浸かり、ほんのり色付く拓海の身体。
まるでゆで卵のような滑らかな肌に、その色合いは目の毒で、涼介は目を逸らし、そして股間に暗示をかけた。
『あれは子供だ!小さな幼児なんだ!!』
だがそう思っても、
「おにいちゃん、どうしたの?」
不自然な涼介の様子に、湯船から立ち上がった拓海が、冷たいシャワーを浴びる彼の体に何気なく触れる。
そして立ちあがった拍子に見える、彼の桃色の小さな乳首。
……な、舐めてぇ…。
ふと思った瞬間、股間が連動し、大きく跳ねるように育った。
そんな摩訶不思議な動きをする棒上部分に、もちろん拓海は驚いた。
「おにいちゃんの、おちんちん、おっきくなっちゃったよ?!」
……し、しまった…!!
そうは思っても後の祭りで、泣きそうな顔で拓海は涼介の股間に視線集中。そして視姦の趣味は無かったはずだが、見られることでさらに股間の逞しさは増してくる。
「なんで?おにいちゃん、びょうきなの?」
その魅惑の手で、愛らしい指で、涼介の股間の黒ん坊におずおずと触れてくる。
「わ!!なにこれ?もっとうごいたよ?!」
触れられたことで、大きく脈打ちながらさらに股間の角度は高くなる。
限界を超えた領域。
それが涼介が今いる場所である。
涼介の脳内では黒涼介と白涼介が戦っていた。
『オイオイ、自分から触ってくるだなんて、積極的だな。もう俺に喰ってもらいたいんだぜ。さぁ、早くやっちまえよ!』
『駄目だ、拓海は心は子供なんだぞ?そんな非道な真似が許されるはずが無い。今やっている事も、何をしているかなんて分かってないんだ』
『ふざけんなよ、心は子供かも知れないが、体は立派な大人じゃねぇか。喰っちまっても構わねぇって』
『何を言ってるんだ、君は!こんないたいけな拓海にそんな酷い事が出来るはずないだろう?何も分からない子供を手篭めにしようだなんて…』
『手篭め?いいじゃねぇか。しちまえよ。理由なんて後から幾らでも付けられるさ。要は拓海の同意が得られればいいんだろ?同意させちまえばいいじゃねぇか』
『ど、同意だと?』
『ああ。よがらせて、コレ無しじゃ生きてけねぇって身体にしちまえよ…』
『コレ…拓海をよがらせ…ハッ、だ、駄目だ、拓海にそんな…』
『フッ、本音を言えよ。拓海、よがらせたいんだろ?あの旨そうな身体、思う存分嘗め回してアンアン喘がせたいんだろ?』
『お、俺はそんな…』
『お前の股間はそうは言ってねぇみたいだがな。フフン、素直になれよ』
『これは生理現象で…』
『腹にくっついちまいそうなほど、デカくしといて生理現象も何もないだろうが?ほら、拓海が泣きそうな顔で見てるぜ?早く言えよ、ほら…』
『た、拓海、俺は…』
心の戦いも知らず、拓海は涼介の股間を握ったまま潤んだ眼差しで彼を見上げた。
「おにいちゃん。これどうしたらちっちゃくなるの?たくみ、なんでもするよ?」
その瞬間。
黒と白が眩い光とともに融合し、彼等は皆、一つの心に纏め上げられた。
『年齢的には大人なんだ!丸め込んでヤっちまえ!!』
――涼介の変態値。コンプリート!!
「…拓海。実はここには悪魔が住んでいるんだ」
「え?あくま?!わるいやつなの?」
「ああ。ずっとここに住んでいてね。出ていってくれないんだ」
「そ、そしたらどうなるの?」
「…そうだな、俺が悪魔に支配され、悪い奴になってしまうかもな…」
…とっくに悪い奴です。そう指摘する常識人はこの風呂場の中にはいなかった。
「え、おにいちゃん、わるものになっちゃうの?わるものって、せいぎのみかたにやっつけられちゃうんだよ?おにいちゃん、やっつけられちゃうの、やだ…」
「ああ。俺もそれは嫌だな。だから、拓海、俺を助けてくれる?」
「う、うん。たくみ、おにいちゃんたすける!」
「そう、ありがとう。じゃあ、このまま手を動かしてくれる?」
「え、う、うん」
ぎこちない手つきで、涼介の強張りを握り、上下に擦り始める。そのつたないながらも一生懸命な動きに、涼介は精神的に愉悦を覚え、怒張を強めた。
「あ、おにいちゃん、さきっぽからしろいしるみたいのがでてきたよ?」
「…拓海、それが悪魔だ。それが全部出るまで悪魔は去らないんだ。頑張って動かしてごらん?」
「うん」
両手で上下に擦りあげる。視覚的にはかなりそそるのだが、いかんせん単調な動きなため、すぐに涼介の強張りも緩み始める。それに気付いた拓海が困った顔で涼介を見た。
「おにいちゃん、なんかおちんちん、ゆるゆるしてきたよ?」
「…それは拙いな。悪魔が出てしまうより先に、おちんちんが小さくなってしまったら、俺はその時こそ悪魔になってしまうんだ」
「えっ?!ど、どうしよう、おにいちゃん?!!」
うーん、と考え込むふりをする涼介。そしてさも今閃きましたといわんばかりの表情で、
「…そうだ、拓海。今度は手じゃなくて、口で舐めてみてくれないか?」
「くちで?おくちでなめるの?」
「ああ。そうしたら、悪魔が早く出ていってくれるんだ」
「う、うん。おにいちゃん。たくみがんばる」
…ああ、しっかり頑張れよ。
そんな鬼畜な応援を心で呟き、そろそろと顔を近付かせていく拓海の姿を涼介は堪能した。
チロリ、と赤い下を覗かせ、おそるおそる自分の黒いモノに寄せていく拓海の唇。その舌が自分のモノに触れた瞬間、萎えてかけていた股間に再び勢いが戻った。
「…あ、すごい…」
その勢いに、拓海の口からも艶かしい呟きが漏れる。
「拓海。もっとしてくれ」
「う、うん。がんばる」
ぺろぺろ。ちゅぱちゅぱ。ケホケホ…。
「口の奥まで入れることはないよ。先のほうを舐めるようにして…ああ、拓海、そうだ。上手だよ。いい子だな」
「…んむぅ、おにいちゃん、たくみ、じょうず?」
「ああ、最高だ。もっとしてほしいよ」
「…あ、おにいちゃ…」
「拓海はいい子だね…」
必至に口に咥え、奉仕する拓海の髪に指を絡める。そして指を滑らせ、頬に、目に、耳にと拓海の顔全体を手のひらで嘗め回すように撫で上げた。
涼介の手と指で愛撫され、拓海の顔がどんどんお湯のせいだけでなく、上気していく。目が潤み、呼吸は荒く、そして肌はピンク色に染まり、可愛らしい小さな乳首は先ほどよりも膨れて固くなっている。
視覚だけでも魅惑的なその姿に、愛らしい唇にはすっぽり自分の高ぶりが咥えられ、口の端からは飲みきれない唾液がとろとろとあふれ出してきている。
そんな美味そうな拓海の姿に、涼介は思わず指が出た。
「…ひゃあっ、おにいちゃん!なに?!」
涼介の指は、固くしこった拓海の乳首を摘んでいた。
「うん?拓海のここ、だいぶ固くなってるみたいだからね。大丈夫かなと思って」
「や、ぁん、くすぐったいよ…」
フッ、と涼介はほくそ笑み、指の先で尖った先端を捏ねるように撫でまわす。
「くすぐったいだけ?」
「…あぁん、おにいちゃん、それ…やめて…」
「嫌?」
「…ちがうのぉ、じんじんするの」
「そう?じゃ、いいってことだね」
「やぁん!」
くい、と乳首を摘んで引っ張る、その刺激に、拓海の口から涼介のが抜け出て、熱い怒張は拓海の頬を打った。
拓海はもう舐めることを忘れ、のぼせた顔でハァハァと荒い息で涼介の悪戯する指の動きに翻弄される。自然と腰がもじもじと動き出し、開いた唇からは涼介の先走りと唾液が混じり、流れ落ちている。
「…お、おにいちゃん」
「うん、どうした?」
「たくみ…なんかへんだよ?」
「変?何がどう変なんだ?」
涼介の問いに、拓海はいっそう頬を上気させ、おずおずと上目遣いに涼介を見上げ言った。
「…おちんちん、あついよ…」
ふと見れば、拓海の股間も隆々と高ぶり、硬化し上を向いている。涼介はニヤリと笑みを浮かべた。
「…大変だ。拓海のおちんちんにもどうやら悪魔が住み着いてしまったようだ。早く出さないと悪魔になってしまうよ」
「えっ?!」
拓海が自分の股間を覗き込む。そして目の前の涼介の高ぶりにはもちろん追いつかないが、それでも自己主張するように大きくなっている自分の股間に気付き、ほろほろと涙の粒をその大きな瞳から溢れ出させた。
「…いやぁ、おにいちゃん。たくみ、あくまになるのいやぁ」
ふるふると首を何度も横に振り、そして涼介の身体にぎゅっとしがみつく。
涼介はその抱き心地の良い滑らかな体を抱きしめて、涙の溢れる瞳に口付けを落とし、唇にもキスをした。
「大丈夫。お兄ちゃんが助けてあげる」
「おにいちゃん、ほんとう?」
「ああ、任せなさい!」
そう言って、涼介は愛らしく震える拓海の股間にそっと手を伸ばした。
「…あ、あぁん、おにいちゃぁん、そこ…も、やぁ…」
「うん?そうか?でも拓海はここ舐められるの好きだろう?」
涼介は自室のベッドで、拓海に覆いかぶさり彼の乳首を執拗に舐めていた。
風呂場ではせっかくの拓海の体を堪能するには無理があるようなので、手早く体を流し滴を拭き取り、二人とも生まれたままの姿で自室へと移動したのだ。その際、もちろん拓海は涼介の腕に抱えられ、お姫様抱っこと呼ばれる体勢で移動した。
涼介は早速、緊張に体を震わす拓海の体を優しく抱きしめて、そっとベッドの上に横たわらせた。
「恐くないよ、拓海。俺を信じて」
一番信じてはいけない人間の言葉に、だが拓海は素直に潤む瞳を伏せて頷いた。
「うん。おにいちゃん」
拓海の腕が持ち上がり、涼介の首にかけられ抱きしめられる。その無自覚な誘惑に、涼介のもう臨戦態勢にあった股間はさらに勢いを増した。
荒くなる息を必至に整え、拓海の唇に自分の唇を寄せ、舌を絡める。
「…はぁん、おにいちゃん…あついよぉ…」
未知の快楽に、身悶える拓海。それを堪能しながら、涼介は指で、舌で、唇で、余すことなく拓海の体を味わった。
そんな刺激に、素直な性格同様、素直な体は三回の絶頂を見せた。しかし止まない涼介の愛撫に、再びそこに力が戻る。
「…やぁん、またおおきくなったよ?!どうして、おにいちゃぁん…」
「拓海に住んでいる悪魔は、とても強力な悪魔らしい…大丈夫。絶対にお兄ちゃんが助けてやるからな」
「うん。おにいちゃん…すき…」
「俺も拓海が好きだよ」
そう微笑み、涼介は拓海の刺激により真っ赤に染まったペニスを口に含んだ。
「やぁ!おにいちゃん!!それ、やぁ…」
強烈過ぎる快感に、堪えきれず拓海は涼介の口の中で射精した。
びくびくと体を震わせ、眦からは涙の粒を零し、ハァハァと上気した肌で荒く息を吐く拓海の姿は、とても扇情的なものだった。
涼介の抑えていた高ぶりももう限界に来ている。涼介は拓海のまろやかな尻を撫で、その狭間の小さな蕾に指を這わせた。
そこは指一本でさえ困難なほどに小さく窄まり、固く門が閉ざされている。
『さすがにココにってのは…無理か…』
拓海には快楽だけを覚えさえておきたい。
また、涼介も何も挿入行為だけがセックスだと思っているわけではなかった。
「拓海」
「…ん、はぁ、あ、おにいちゃ…」
「ぎゅって、足閉じていてね」
「え?な、なに?」
涼介は仰向けになった拓海の足を抱え、合わさった太ももの間にペニスを突っ込んだ。
そして股間の狭間を刺激するように擦り付ける。…いわゆる素股と呼ばれる行為だ。
「や、やぁ、おにいちゃん、へんだよぉ…」
涼介の怒張が拓海の太ももの内側の敏感な皮膚を擦った。そして彼の先端が、拓海の袋部分を突つき、もどかしいような刺激を与える。
「…あ、あぁ、おにいちゃ…もっと、もっと…」
「こう?」
ぐいぐいと腰を乱暴に動かす。すると拓海も感に堪えたように、腰をゆるゆると動かし、まるで擬似セックスのような動きを見せ始めてきた。
「拓海、いいよ。もっと腰を動かしてごらん?」
「あ、ぁん、おにいちゃん、こ、こう…?」
「そう。いいよ、ああ、最高だ…」
粘液が溢れ、互いの身体に降り注ぎ、動くたびに厭らしい水音を響かせる。
ギシギシと丈夫なはずのベッドは音は立て揺れ、室内にぱちんぱちんと、体がぶつかる音、ぐちゅぐちゅと粘膜の擦れあう音、そしてハァハァと荒い互いの呼吸音がだけが響く。
「た、拓海…いくよ…」
「う、うん、おにいちゃ…あ、あぁ…」
大きく腰をグラインドさせた激しく突き入れた瞬間、股間に集中していた熱が、破裂したように一気に放出され、じわじわと腰から快感が背筋を遡り、脳髄にまで届き涼介の体中を痺れさせた。
かつて。
味わったことの無いほどの興奮。そして快感。
…このまま死ねたら幸せなのだろう。
そう思えるほどの陶酔感。
腕の中には同じように、快感にトロンと目を潤ませ、意識を半分飛ばしている拓海の身体。
涼介はぎゅうっとその体を力強く抱きしめた。
「愛してるよ、拓海…」
耳元に、荒い息のまま囁いた。
すると、そのまま眠りそうだった拓海は涼介の目を見つめ、そしてふわりと優しい笑みを見せた。
その顔は、子供の時の無邪気なそれとは違う。
見惚れるほどに美しく、艶かしい大人の表情だった。
涼介はその表情に再度胸の高鳴りを覚えた。
惚れ直す。
これがその感情なのだろうか?
最後まで自分は、この拓海にしてやられた気分だった。
拓海は微笑を見せた途端、電池が切れるように眠りに落ちた。
くたりと力の失せた体を離さないように抱きしめ、涼介も拓海と同じような顔で、彼の薄く開いた唇にキスを落とした。
-変態値-
高橋涼介 ★★★★★★★★★★ 【MAX!!】
…コンプリートおめでとうございます…
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