こねた
A
何となく思いついたネタ
「いいか、藤原。アニキは今が一番大事な時期だ。分かってるな」
「はい、国家試験控えてますもんね」
「お前はアニキとは恋人同士だよな」
「…は、はぁ。まぁ…」
「そこでだ。お前に重要な任務を与える」
「……何ですか?」
「これは俺からの指令じゃない。アニキからだ。それだけは覚えておけ」
「また涼介さん、啓介さんを使ったんですね…。啓介さん、いつもすみません」
「い、いや、それは良い…。それより、分かったか?」
「…って言わないと、啓介さんがひどい目に合うんですよね。はい、分かりました。それで何なんですか?」
「アニキをダーリンと呼べ!」
「………は?」
「アニキをダーリンと呼ぶんだ!」
「…あの…」
「いいから、呼ぶんだ!」
「……だー…りん?」
「何だい、子猫ちゃん」
「…………」
「…じゃ俺はこれで!後は宜しく!!」
「ああ、ハニー、今日も可愛いね。それで、愛しの子猫ちゃんは俺に何の御用かな?」
「……涼介さん」
「そんな他人行儀な。ダーリンと呼んでおくれ」
「……だーりん」
「何だい、子猫ちゃん」
「…だーりん、何日寝てないンすか?」
「…そうだな…ハニーといると時間を忘れるから覚えてないよ」
「…そっすか。試験って大変スね」
「ハニーの顔を見れば疲れも吹き飛ぶよ」
「……そっすか。でもとりあえず……寝ろ」(ドス)
「…うっ…」
寝不足・過労・疲労はどんなに冷静な人でもその精神を壊す…。
涼介を肩に担ぎながら、拓海は今それを実感していた。
ブログより再録